Olivier Mignon & Nik van der Giesen / 日本の掲示板
石川県金沢市を拠点にエディションの制作・出版社及びアート作品の展示スペースとして活動する「Keijiban」。その「Keijiban」を手掛けるオリヴィエ・ミニョンと、写真・映像作家ニック・ヴァン・デル・ギーセンによる作品集。日本人なら、街に溶け込み過ぎているあまり、普段は気にも留めない掲示板。本書では、その掲示板に焦点をあて、佇まい・様式美に意識を向け、そこに備わる美に注目している。花火大会・イベント・コンサート、そしてゴミ収集スケジュールなどの案内から、お寺の説法や、時にはタモリさんをはじめとするTVタレントなどの言葉の引用まで。ユーモアさえも感じる掲示板。本書は日常のなかで見落としてしまいがちな掲示板の"掲示板の美"について、改めて意識を向けさせてくれる。
「そこかしこに存在しながら、日本社会と深く繋がり、また長い歴史や様々な形状を持つ掲示板だが、日常的にも、学術的にも、ほとんど着目されることはなかった。たまたま気づかれることがあったとしても、人々は掲示されているメッセージを見ているのであって、媒体としての掲示板は見てはいない。本書はしかしそんな状況を変えようなどと言うつもりはない。ただ掲示板の控え目で風変わりな美しさを発見し、称賛するものである。そして日本社会を紋切り型で異国趣味的な視点で切り取るのではない独自の視座、すなわち、日常の多くの部分を形作っていながら、普段見過ごされているものへの目線を提示するのが本懐である。」_オリヴィエ・ミニョン(本書より抜粋)
出版社 publisher:Keijiban
刊行年 year:2022
ページ数 pages:52
サイズ size:260x 190mm
フォーマット format:Softcover with dust-jacket, perfect binding
言語 language:English & Japanese
付属品 attachment:
状態 condition:New
First edition