John Divola / CHROMA
40年の月日が経過した今、ここにある写真は現代と共鳴している…。
アメリカ人ヴィジュアル・アーティストJohn Divola(ジョン・ディヴォラ)の作品集です。
「『Zuma』の直後、私はロサンゼルスのカルバーシティに位置する、廃墟となったメトロ・ゴールドウィン・メイヤーの裏宅地をよりストレートに撮影するシリーズを制作しました。それらは白黒写真でしたが、それから全く異なる試みを始めました。1980年頃には、写真に写すことのできない重力や磁気、水の流れ方、そして手のひらで目を押したときに見えるもの、といった事柄に関する一連の作品に取り組み始めたのです。
また当時、『Zuma』で使用していたカラーネガフィルムから、大判のポジフィルムへの移行も行っています。初期のCタイプ・カラープリントは色あせがひどかったので、私はより安定した新しい素材を求めていました。このシリーズの非常に工業的かつ人工的で、深い彩度とコントラストを持つプリントは全てチバクロームであり、ポジフィルムからダイレクトに印刷されています。チバクロームは伝統的な写真の絵作りにおいては非常に欠陥のある素材でしたが、とてもユニークな特性を持っていたので、最終的に採用することになりました。」
作者の代表作Zuma以降に制作された未発表の作品(主に80年代前半に制作された作品)がまとめられた本作品集。巻末に収録されている対談の中で、今日私たちが物事を"色"や"色彩"による形状でいかに認識しているかを指摘しています。本作品集『CHROMA』では、ストロボにカラーフィルターやスヌートを取り付けることで私たち鑑賞者の認識に揺さぶりをかけ、まるでパラレルワールドのような、見慣れているがどこか違和感を感じさせる奇妙な世界へと誘いこみます。
「私は、撮影と写真を心から楽しんでいます。人々が初めて写真を見たとき、それがどれほど魔法のように思えたか想像できたでしょうか?人間の意識を変えた出来事として、写真は言語の発展にわずかに及ばない発明であると確信しています…」
出版社 publisher:Skinnerboox
刊行年 year:2020
ページ数 pages:80
サイズ size:240x 200mm
フォーマット format:Hardcover
言語 language:English
付属品 attachment:
状態 condition:New
First edition of 800 copies