Guilherme da Silva / Overture
このZINEの中でなら「夢のようなクィア・ユートピア」が想像できる…。 抑圧的な政治情勢の中で生きるLGBTQ+のブラジルの若者を称える「Overture」
ブラジル・サンパウロとイタリア・ミラノを拠点に活動する写真家、Guilherme da Silva(ギリェルメ・ダ・シルヴァ)の作品集。 本作は、抑圧的な政治情勢にあるブラジル、その中で生きるクィアの若者を称え、そのコミュニティにスポットライトが当てられています。(※ブラジルはトランスジェンダーを最も多く殺している国であると言われている) 何世紀にもわたって芸術や詩で描かれてきた、シンプルな喜びと自然との調和があるエデンの園の楽園である「アルカディア」。その芸術的概念からインスピレーションを得た本作。このZINEで構築した世界では、被写体は自由に、なりたい自分になることができます。 当時、ボルソナーロが大統領となり、ブラジルの政治的な雰囲気を考えると、この「アルカディア」という考えは、作者にとってこれまで以上に切実なものでした。作者は現実逃避のためのユートピアを作ろうと考え、またファッションフォトグラファーの仕事でブラジルでの出版物のための撮影をした際に経験した不寛容で否定的な態度、「…キャスティングには "フェミニン "で "ゲイっぽい "男は選ばないでくれ」と言われたことへの悔しさから、今作は自費出版という選択をとりました。 誰も批判しないこの場所(ZINE)で、青々とした草原でゆったりと、ありのままの自分でいられる喜びを感じている身体を撮影した『Overture』。これは、自分自身と自分のビジョンをもっと受け入れてくれる場所を求めて故郷を離れる予定の作者にとって別れの贈り物のようなものでもあります。
作者は何よりも、このZINEを見た人々に喜びと自分の居場所があるというメッセージを伝えることを望んでいます。 「この写真を見た人が、芝生に寝転んで太陽を浴びながら、ラナ・デル・レイの曲を聴いて、自由になりたい自分になって、この世界に連れて行かれたように感じてくれたらいいなと思っています。」出版社 publisher:Self published
刊行年 year:2022
ページ数 pages:40
サイズ size:210x 150mm
フォーマット format:Softcover saddle-stitch in pink tissue paper sleeve
言語 language:English
付属品 attachment:
状態 condition:New