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Gabriella Angotti-Jones / I Just Wanna Surf
  • Gabriella Angotti-Jones / I Just Wanna Surf

    今日まで、黒人女性やノンバイナリーのサーファーがサーフィンというスポーツにおいてスポットライトを浴びることはほとんどなかった…。この写真家はそれを変えていく。

     

    アメリカを拠点に活動する写真家Gabriella Angotti-Jones(ガブリエラ・アンゴッティ-ジョーンズ)の作品集です。 カリフォルニア州オレンジカウンティの小さなビーチタウン。その地域では数少ない黒人との混血家族として育ったアンゴッティ-ジョーンズ。海とカリフォルニアのサーフカルチャーでの幼い頃の経験、黒人女性としてのアイデンティティとがどのように絡み合っていったのかを展開しています。

     

    "昨日、小学生の時以来、初めて自分の髪に金色に輝く輪っかを見つけたんです。それを見つけたとき思い出しました。子供の頃に、一日中海で過ごした後に浴室で、自分の髪にある金色の輪っかを見ていたことを…。わあ、私の髪、こんなに綺麗な色してる。こんなに明るい色だったっけ。ほら、私だって金髪になれるんだ!!」と思ったことも覚えています。"

     

    2018年末、本書のための写真を撮り始めた当初、作者はサーフィンの書籍としては、いままでほとんど取り上げられることがなかった人々にスポットライトを当てました。これまで広告などで宣伝されイメージ付けられてきた、白人男性が8~9フィートの波をカットバックするような写真ではなく、黒人女性やノンバイナリーのサーファーがサーフィンを楽しみ、お互いに交流する様子をシンプルに記録しています。ウェットスーツを着て日焼け止めを塗る若いサーファー、海に浮かべたサーフボードに顔を伏せて休む女性、そして海で叫ぶ少女など、どの写真もリアルな感情や 臨場感に溢れており、自分なりのライフスタイルでサーフィンする姿は、従来のサーフィンのイメージに挑戦しています。写真集、ZINE、日記を組み合わせた本書。作者自身のコミュニティで得る「友情」の喜びや、海の大自然の中で見つけた心の拠り所、そして黒人としての経験の核となる根本的な人種的緊張感が重ね合わさっていきます。

    彼女のテキストでは、繊細さと弱さをもって、うつ病の経験を語り、また、波に乗ることによってもたらされる心の安らぎを探求しています。

    「自らの価値を見出し、うつ病に対処する」ため、サーファーたちの仲間の輪がいかに重要であったかを認め、彼女たちのことを「サーフィンライフのバックボーン」と表現しています。サーフィンは個人競技であり、基本的には一人の男女が波に乗るものです。しかし、本書ではサーフィンの行為というよりも、「一体感」について描かれています。(作者の言葉で言うならば、「...必要な人とつながり、共に集う人々、そしてその周りにあるコミュニティについて」と。)

    体型や肌の色、性別に関係なく、いい波に乗る興奮を味わうこと。それこそが、今日のサーフィンの起源となる古代ハワイアンが望んでいたものであり、母なる自然に一歩近づくための共通に与えられたものです。

    ブラックアメリカンの経験からなるビジュアルヒストリーと、急速に変化するアメリカのサーフコミュニティにおけるその位置づけを、楽しさと、リアルさを持って、複雑かつユニークに展開した作品集です。

    出版社 publisher:Mass Books

    刊行年 year:2022

    ページ数 pages:144

    サイズ size:235x 190mm

    フォーマット format:softcover

    言語 language:英文/English

    付属品 attachment:

    状態 condition:New

    ※2022Paris Photo First Book Awardノミネート作品

      ¥6,600価格
      Out Of Stock
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