top of page
logo.png
Alex Foxton / ALEX FOXTON CATALOG
  • Alex Foxton / ALEX FOXTON CATALOG

    イギリス出身、現在はパリを拠点に活動するアーティストAlex Foxton(アレックス・フォクストン)の初となる作品集です。

    セントラル・セントマーチンズ美術大学修士課程卒業後、ルイ・ヴィトン、ボッテガ・ヴェネタ、ディオールなどのブランドでファッションデザイナーとして活動をしていた作者。

    本作品集は作者がアーティストとして活動してきたなかで、今日までに開催された7つの展覧会を軸に、補足作品・ロングインタビューとともに構成。展覧会の各章では、作者がインスピレーションを受けたリサーチも掲載されているため、鑑賞者である私たちが作品へと潜入することを容易にしています。

    アレックス・フォクストンの絵画は、伝統的に固定化れてきたイメージを取り上げ、その原型を分解し、その複雑さと曖昧さを明らかにしています。西洋文化に存在するヒーローや神話的人物の個人的な歴史や人間性を探求し、誰もが知っている歴史に空白を設け新しい物語を描きます。描かれた人物は引き伸ばされ、穏やかな表情と豊かな身体は、それぞれの間で引き裂かれたり、屈曲したり、恍惚としたりすることで、各々が持つ張り詰めた緊張感をさらに強調します。作者は、これらの人物が物語る客観的で支配的な視線を取り払い、装身具を含め体現化されたイメージを明らかにし、それらの身体に対する欲求を実現させようと試みています。

     

    そして巻末のインタビューではフォクストンは自身の絵画についてこのように述べています。

    「いつもシリアスでありたいと思い、そしてそのシリアスさを壊したいとも思っています。それは研究された美しいドローイングと、コミカルなドローイングの間の境界線のようなものです。写実的になりすぎていると感じたら、つまり、写実的になることはないのですが、バランスが良すぎたり、人間らしすぎたり、表現しすぎたりしていると感じたら、カートゥーン(*風刺画や漫画)的なものを使ってそれを壊します。手を大きくしすぎたり、鼻の輪郭を描くべきでないのに描いてしまったり。色についても同じことが言えます。調和する美しい色を選んでも、飽きてしまって、本当はそこにないものを入れざるを得なくなるんです。キッチュな要素やカートゥーン的な要素など、絵の中にあってはならないものがあるのが好きなんです。

    「キッチュかキャンプ*か?」

    キャンプですね、確かに。でも、キャンプは偶然の産物であるはずだから、あまりキャンプにならないことを祈ります。私は絵にグリッター(*キラキラ)を塗るとき、自分が何をしているのか自覚しています。キッチュなもの、真面目に考えないものを使っていることは分かっています。そして、それを楽しんでいるのです。

    (*キャンプ(camp)は、英語圏の美学・文芸批評などで使われる用語のひとつで、大げさに誇張された振る舞いや、過度に装飾の多いけばけばしいファッションなどを意味する。また、わざとらしさ・俗っぽさ・泥臭さを意識的に活かした芸術表現もこう呼ぶ。一般に、同性愛者の美意識や価値観を表現・理論化するために用いられてきた。)

     

    バランスとアンバランス、緊張と緩和、境界線を渡り行くフォクストンの絵画が本作品集215ページのボリュームに渡り収められています。

     

    出版社 publisher:Galerie Derouillon

    刊行年 year:2023

    ページ数 pages:215

    サイズ size:315x 225mm

    フォーマット format:Hardcover

    言語 language:English

    付属品 attachment:

    状態 condition:New

    First Edition of 1000 copies

      ¥13,750価格
      数量
      Out Of Stock
      bottom of page